2014年12月18日木曜日

STAP細胞、華々しい発表から1年 検証で再現できず

 朝日新聞 2014年12月18日15時00分

 STAP細胞は作製できず――。細胞の存在を一貫して主張してきた理化学研究所小保方晴子氏は自らの手でも証明できなかった。夢の細胞として、華々しい発表から約11カ月。一連の検証作業の試みは、終わることになる。

小保方氏らがSTAP細胞について発表したのは、科学誌ネイチャーへの論文掲載に先立つ1月28日。小保方氏は「誰も信じてくれないなかで、説得できるデータをとるのは難しかった」「四六時中、研究のことを考えています」などと笑顔で研究成果を語り、注目を浴びた。
 しかし、暗転は早かった。インターネット上で論文への疑いが向けられ、論文で示された手順ではSTAP細胞が作製できないとの声が上がった。
 疑念の指摘を受けた理研は調査を始め、4月には論文に「捏造(ねつぞう)」があったとの報告書を発表した。小保方氏は代理人の弁護士を通じて、「このままではSTAP細胞の発見自体が捏造であると誤解されかねず、到底容認できません」などとコメント。再調査などを求めて不服を申し立てた。
 小保方氏は4月9日に大阪市内で会見。論文の不備を認めて謝罪したが、「STAP現象は何度も確認されている真実。この現象に出会って以来、発表する使命感とともに毎日実験に取り組んできた」「200回以上作製した」などとSTAP細胞の存在を繰り返し強調した。
 一方、理研は4月から、丹羽仁史チームリーダーらによる検証実験を開始。論文での方法通りにSTAP細胞ができるかを調べた。しかし、8月の中間報告では「22回の実験の結果、作製できなかった」と発表。その後、マウスの種類や細胞の処理方法などの条件を変えて実験を続けてきた。
 同時に理研は7月から、小保方氏自身による検証実験を開始した。実験参加を求めていた小保方氏は「誰もが納得いく形で存在を実証するために最大限努力をする」とコメントを発表、「再現」への自信を見せていた。
 小保方氏による検証実験は、監視カメラがある部屋で、第三者が立ち会うなかで進められた。しかし、期限の11月末までにSTAP細胞を作製することはできなかった。
 同時並行で進められていた丹羽チームリーダーによる検証実験も、さまざまな細胞になれる万能性を確認する以前に細胞自体を作ることができず、来年3月末までの予定を繰り上げ、打ち切られることになったという。

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小保方晴子はどのように責任を取るのか。

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