東大教授 詐欺容疑で逮捕 後絶たぬ学・業癒着
産経新聞 7月26日(金)7時55分配信
研究者と取引業者の癒着をめぐっては、昨年も京都大学の元教授が逮捕されるなど相次いで表面化。架空取引で捻出した資金を業者側に管理させる「預け金」などの不正経理も絶えない。うまみを吸いたい「学」と教授に食い込みたい「業」が欲で結びつく構図が浮かぶ。
「発注権限を持つ教授を1人囲い込むだけで、簡単に億単位の受注を生む。教授にどれだけ近づけるかは死活問題となる」。ある教育関係者は指摘する。
こうした癒着は昨年もあぶり出されていた。東京地検特捜部は昨年7月、収賄容疑で、京都大学大学院薬学研究科元教授、辻本豪三被告(60)=公判中=を 逮捕。辻本被告は、物品納入に便宜を図った謝礼と知りながら、平成19~23年、飲食代金や海外旅行の費用計約643万円を業者側に負担させたとされる。
辻本被告はゲノム(全遺伝情報)創薬科学の第一人者。贈賄側の業者は、辻本被告の京大への転籍に合わせて、京都事務所を立ち上げるなど、長年近い関係に あった。「接待攻勢は日常茶飯事。自社のクレジットカードを渡して『自由に使ってくれ』ということも多い」(製薬業界関係者)
こうした癒着は全国の研究機関に存在しており、文部科学省が今年4月に発表した調査によると、科学研究費補助金(科研費)など公的資金の不正使用は、46機関で計約3億6100万円に達していた。計139人が関与しており、多くは預け金を取引業者に管理させていた。
文科省は不正防止のガイドラインを作成しているが、機能しているかは疑問符が付く。捜査関係者は「国や自治体に比べて、研究機関と業者の癒着は度が過ぎており、自浄作用がないとしか言いようがない」と指摘している。
「発注権限を持つ教授を1人囲い込むだけで、簡単に億単位の受注を生む。教授にどれだけ近づけるかは死活問題となる」。ある教育関係者は指摘する。
こうした癒着は昨年もあぶり出されていた。東京地検特捜部は昨年7月、収賄容疑で、京都大学大学院薬学研究科元教授、辻本豪三被告(60)=公判中=を 逮捕。辻本被告は、物品納入に便宜を図った謝礼と知りながら、平成19~23年、飲食代金や海外旅行の費用計約643万円を業者側に負担させたとされる。
辻本被告はゲノム(全遺伝情報)創薬科学の第一人者。贈賄側の業者は、辻本被告の京大への転籍に合わせて、京都事務所を立ち上げるなど、長年近い関係に あった。「接待攻勢は日常茶飯事。自社のクレジットカードを渡して『自由に使ってくれ』ということも多い」(製薬業界関係者)
こうした癒着は全国の研究機関に存在しており、文部科学省が今年4月に発表した調査によると、科学研究費補助金(科研費)など公的資金の不正使用は、46機関で計約3億6100万円に達していた。計139人が関与しており、多くは預け金を取引業者に管理させていた。
文科省は不正防止のガイドラインを作成しているが、機能しているかは疑問符が付く。捜査関係者は「国や自治体に比べて、研究機関と業者の癒着は度が過ぎており、自浄作用がないとしか言いようがない」と指摘している。
2013.7.26 写し
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「国や自治体に比べて、研究機関と業者の癒着は度が過ぎており、自浄作用がないとしか言いようがない」
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