2013年6月3日月曜日

京都府立医大、当初の予備調査で不公正な調査か? - バルサルタン事件



降圧剤論文:元研究仲間が予備調査 「捏造ない」結論

毎日新聞 2013年06月02日 13時05分(最終更新 06月02日 13時38分)
 降圧剤「バルサルタン」の臨床試験問題で、京都府立医大が、調査対象の松原弘明・元教授(56)と共同 研究をした経験がある教授らに予備調査をさせ、「臨床試験の論文に捏造(ねつぞう)はない」と1月末に結論付けていたことが分かった。大学側は「人選に問 題はなかった」とするが、公正性を保つには利害関係がない人間による調査が不可欠だ。一連の問題は、日本の臨床試験の信頼性に関わる事態となっており、大 学側の当初の甘い認識が問われそうだ。
 予備調査は昨年12月に始まった。日本循環器学会誌が同大チームの2論文を「データ解析に極めて多くの問題点がある」などの理由で撤回(取り消し)し、同学会が大学に調査を求めたためだ。
 大学は学内3教授に調査を指示。3教授は「単純ミス」と主張する松原元教授らへの聞き取りなどを基に、 今年1月末に「捏造とは認められない」と報告した。しかし、学会から「公正で詳細な調査」を求められると、3月になって学外の有識者が参加した調査委員会 を組織した。調査は今も続いている。
 大学は予備調査を実施した3教授の名前を明らかにしないが、毎日新聞は関係者への取材で3人を特定。このうち2教授に元教授との共著論文があった。
 この2教授のうち1人は、元教授の不正論文を検証する学内の別の調査委の委員に加わることになった際、 初回の会合(昨年2月)で、元教授と共同研究した経験を理由に委員を外れていた。この調査委は今年4月、降圧剤とは別に元教授が関わった14論文の不正を 認定し、公表している。
 予備調査の人選について、大学側は「一般論」とした上で「調査対象の論文に関与していなければよい。全ての共同研究をさかのぼって調べるのは困難だ」としている。【八田浩輔、河内敏康】
 【ことば】降圧剤臨床試験問題
 降圧剤「バルサルタン」(商品名ディオバン)が、脳卒中などを防ぐ効果が高いとする京都府立医大の臨床 試験論文に、販売元のノバルティスファーマ社員が社名を伏せて関与していたことが発覚。ノ社から多額の寄付金も提供されていた。東京慈恵会医、滋賀医、千 葉、名古屋の各大学の同種の試験にも同じ社員が関わっており、各大学が論文データが不正操作されていないかについて検証を始めている。


京都府立医大は不公正な調査をしたのでしょうか。

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